口呼吸が続くと、歯や歯茎が乾燥し、これが口内環境を悪化させる可能性があります。乾燥すると、歯についたプラーク(汚れや細菌の塊)がなかなか取れず、歯茎の健康も害します。
具体的な口の中での変化としては、以下のようなものがあります。
唇が乾燥し、ひび割れる
前歯の周りの歯茎が赤くなる
上顎歯茎が腫れる(テンションリッジ)
これに加え、口臭やいびきが気になる方も多いです。
鼻が詰まっていると感じる場合は、耳鼻科で診てもらうことをおすすめします。もし鼻呼吸は問題ないのに口呼吸が癖になっていると感じる方は、口の周りの筋肉を強化する練習をするといいでしょう。
具体的な方法は、あいうべ体操というものがあります。
「あ」「い」「う」「べ」の4つの動作を1セットとして、1日に30セットを目安に行います。
①「あー」と口を大きく開く。
口が楕円形に開くようにイメージし、のどの奥が見えるまで大きく開く。
②「いー」と口を大きく横に開く。
前歯がみえて、ほおの筋肉が両耳のわきに寄るぐらい横にグッと大きく開く。
③「うー」と口を強く前に突き出す。」
くちびるをとがらせて、思いっきり前へ突き出す。口の周りの筋肉をしっかり収縮させる。
④「べー」っと舌を突き出して下に伸ばす。
舌を思いっきり出し、先端まで伸ばす。舌のつけ根が歯にあたって少し刺激を感じるぐらい。
「あいうべ体操」をつづけていると舌が正しい位置におさまるようになり、口呼吸を鼻呼吸に戻すことができます。
また鼻呼吸時の正しい舌の位置チェックも大切です¥
1.口を開けて、舌先で前歯の裏を触ります。
2.舌を少し後ろに動かし、上の歯茎の浅い膨らみに舌が触れる位置を確認します。
3.その状態で口を閉じてみてください。
舌が正しい位置にいないと、歯と歯が正しく噛み合わないこともありますので、注意が必要です。
以上のような小さな工夫や意識改善で、口呼吸による問題を少しずつ改善できるでしょう。何か気になる点や症状があれば、お気軽にご相談ください。